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#穏やかさにはタネも仕掛けもございます。
【storyteller by Tukimi©︎】
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いつも、偉いね、とは聞き慣れていても。
言われりゃ少し、オマケのお愛想とか仕事余分に、とか、しとこうかなかなんて思う私だけど。
別に偉くはない、自分プラス少し誰かのための段取り準備を、しとくだけ。
あの人に怒らないなんて、凄いねとか。
あの人と仲良くやれるなんて、シンジランないだとか。
時折、仕事であれ、出来れば関わりたくない人、と言うのは私にだって、いつも何人か居るけど。
怒らない、わけでもない。
嫌だな、と思うところもある、だけど。
嫌な部分がない人なんて、いない。
自分にすらたくさん、嫌な部分があるのに嫌な部分があるから無理、ではない。
仕事だから、が、まず一つ。
お互い様だからが、も一つ、そして。
嫌を見ない、自分の気を逸らして誤魔化してしまう、秘策を使うと、まあ。
それなり、より1ミリ楽。
例え、馬が一生合わない相手、の相手でも。
夜勤好きな人は、いる。
関わる人が減る分、自分で決められて、他人に合わせたり、気を使う部分が無いからと、言う理由は、確かに。
だけど。
する度翌日、翌々日まで布団とらぶらぶべったりしたいか、ちゃーしたく無い私には。
あまり好きじゃない、仕事。
全て私の責任、なんだから、負えない事故なんか起きてほしく無いし。
ただでさえ、気を使うのだが。
複数人いればややこしい、と言うか。
頻繁にお呼びくださる、方がいるもので。しかも、なかなか来た職員を、離してくれず、次々用事を探し出して、三十分間缶詰、だとか、あるって、もう。
まあ困る訳。
あまりに呼ぶその人のために、他の方のお呼びに駆けつけられず、と言う事になるが。
みんなを見る、夜勤で。
昼と違い人は少ない。のに、さ。
夜勤巡視の時。
巡視を出来るように、呼ぶ彼女を見てくれる他の夜勤の人を呼び、
自分の担当エリアを回り。
たまたた、呼ぶ人が、眠っておられたから、
巡視仕事は手分けで、進み、早く終わり。
次の巡視まで、手が空いたその時に。
菅ちゃんが、夜勤勤務をし始めて間もない人だ、と思い出して。
話しかけて見た。
どう仕事は?と。
「大変ですよー、なかなか。でも、この、エリア担当じゃないから、まだなんとか」
「あー、確かに、吉住さん呼ぶからねー」
よく呼ぶ彼女、吉住ツルさんは心配性かつ、自分を優先してくれないと、すぐに激怒し、家族に連絡を入れるため、家族から受ける苦情電話も、日常茶飯事。
仕方ないが、家族さんへ説明と謝罪も日々の仕事みたいにある。仕方ない、だけど、苦情なく、仕事はしたい。
ただ、ね、夜はねー。と。
何も配慮せず、彼女の部屋で、緊急、他人のお呼びに行こうとすると、必ず怒り苦情コースだから。
今一番、夜勤者に嫌われる、担当エリア、がわたしの今日担当であり。
夜勤職員同士、顔が合うと、今日の吉住さんのご機嫌具合と、眠り具合について情報交換、そして、やり取りの内容の共有。
下手に怒らせないだけど、彼女に専属仕事を要求され、上手く話を切り上げないと、共に働くフォロー役夜勤者に、お叱りも受ける。
仕事遅い、何してんの、まだ?と。
本当に、人間臭く、面倒臭い、仕事。
お世話を受ける側もだけど、お世話をさせて頂く私たち職員同士も、時に気詰まりしたりしながらする関係がある訳で。
まあ、菅ちゃんも。
思った通り。
一緒に、組む人ごとに言われることが違い、
ある人の言われた通りが、他の人に配慮が足らないとまあ、怒られて、どうしたらいいか、と言う話。
「困るよね、アレ」
「困りますか?泰葉さんも?」
もちろん、だ。
だけど。菅ちゃんにはそう見えないらしく、
いいやり方あれば教えて下さいよ、と言う。
「泰葉さんの時、お呼び回数少ないなって思ったら対応、なんかなぁと思うんですけど」
コツ、はある。
時間を、見る。まだあるか。
「まず、吉住さん対策と言うか、なかなか離してくれないとか理不尽なお叱りに、怒らない様にするには、さ。
相手を自分が怒れない姿や年齢に想像するといいんだよ。」
「例えば?」
「あくまで頭の中で、相手は姿は大人中身は幼児とか。もちろんそんな扱いはしないけど、脳内で、怒りを鎮めるために、
〇〇ちゃんは、何歳だけの実際は五歳時みたいなごねかたしているな、て見て。
五歳児には説明通じなくても仕方ないやと諦められるようにする、とか」
「あー。でも、まだ腹たち押さえらんない、です、私」
「なら、もう一段階、幼稚園服来た〇〇さんとか、後は脳内でだけ厳守だけど、内心名前にちゃん付けして呼ぶ。意外と笑ってしまいそうになるから、怒らずには済むよ。
もちろん、笑えばまた、相手の怒りが倍増するけど」
例えば、と。
私は菅ちゃんに、貴方の上司に妄想で、夢の国の、ネズミの女の子の格好させてみたら?と言うと。
「あまりに似合わなくて笑いすぎで爆死します。」
で、五歳の子みたいに、ママあのね、と言う想像を提案したら。
「ハハハハッヒーっ、酷いひどすぎる、イメージがおかしー、本人みたら笑っちゃうかも」
「まあ、そんな感じ、がコツかな。後は会話は、やり取り経験次第だから。とりあえず、苦情にならなきゃ、いい。
で、先輩と組む時は知らないやつだなと思われてもいいから、毎回仕事前に段取り聞いたら良いよ。誰はこの順番でやりたいとか覚えらんないでしょ?なかなかまだ、ね?」
お疲れ様でした、まだ後で宜しくお願いしますと、次のエリア巡視に行く彼女は。
来た時より明るい顔で、チョコバーをくれて、去って行った。
実は。悩んでそうだから、と他部署の元同僚から話を聞いていた菅ちゃんだったから。
だから。
話を振って見た。
聞いてみた。
だけど、多分、元同僚の心配する通り、辞めなきゃとまで思い詰めては居なそうだったし。
足取りも良く明るく去った彼女はきっと大丈夫。
また、会う時、
時間があれば、私があまり呼ばれない理由、の秘策もまた、話してみようかと思うと。
「ちょっと、職員さん、来て頂戴、早くよ早く来て」
起きたら、呼ぶ。吉住さんは、菅ちゃんがいなくなるタイミングに上手いこと起きたなあ、と内心。
この後の夜勤の段取りを考えながら、足早に向かう。
分かっているんだ。
「ちょっとちゃんと巡視来てくれた?貴方達すぐ、他の人の所行くから」
行ったのに、行ってないバージョンの話から、だよね。やはり。
「いえいえ、さっき話していた、洗濯物探して来ましたよ。ほら、無いって言ってた」
「あー、そう?じゃ、私のメガネは?」
「あります、枕元に、ほら」
多分しばらく、他の方は呼ばない筈。
で呼ばれたら仕方ない、私がトイレに行きたいと断りこの部屋を出て、他部屋向かうか、ヘルプを菅ちゃんに頼むか、かな。
大丈夫。
とりあえず。まず今日一日事故さえなければ、後はオッケー。
吉住さんの背後の窓から。
日が差して来て。
白髪がキラキラ光り。
そろそろきっと、眩しいから閉めて!!か。
と思えば間髪入れず。
「あー眩しいから閉めて!!」
「はい、ただちに締めますね」
いつも通りなら日常美味く料理やり繰り、やれますってね。
-お仕舞い-
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【後書き☆辛口風味な、今宵の話を】
果たして。
話の方が主役なのか、後書きが、主役なんか、不思議なテイストをが持ち出している、けれど。
割と。解説説明しないと、分からない何言ってんだと首傾げられがちだからこそ。
何故かここまで説明付き。
と言うか日常会話も私はいつも、説明付き。
長い話を聞いてくれる人、メールでも読んでくれるひとはすごく気長に私と付き合ってくれている、から感謝。
なんだけど。
説明なしで伝わればとは良く思うのです。
一応話すと、説明をしないでも、自分の中で理由解明とか考えが纏まれば、納得する訳で。
他人にはそれを説明する一言、や決断結果、つまり
イエスかノーだけ話せばいいと思うのですが。
大概考えた道筋を言わないと、納得や理解、協力は得られないもので。
それを踏まえて説明をして。
で文じゃわからない、なら、絵にして、
みたいに、ここでは他人の日常のこんな場面、みたいにして。
分かるように工夫をしています。
けど、実に手間なんですよね。
わたしには。
だって、道筋分かれば行けばいい、目的地まで。
だから、話の展開が読めた時点で話に夢中になれない、ドラマや本、読みかけならまだしも、タイトルで。ポスターで。
すでに興味が湧かないことすらある。
(まあ、わたしの性格ですから仕方ないけど)
ネタバレしてない?
わくわくさせたいの?安心して、見れますよって、アピールしてるの?
ついでに。
登場人物の人間関係において
生まれる愛、みたいな、一文も。
違う映画の登場人物の写真に当てても、
違和感ないくらいに
何にでも当てはまる惹句は、
当たり前過ぎて。
惹かれないよな、と思うのはわたしの最近の、映画を見ない理由の一つ。
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あくまでも、作品は作者月見に属しています。