#月かがみ。〜希望見出す SpecialSTORYteller、月見の心の処方箋#創作サイト

私が描くは良き未来の道行を、選ぶための光の創作。心と言う羅針盤をただしく目的地に設定し続けるためにご利用下さい。

#novel#創作小説#耳を塞いでも、傷は消えない他。

●良い子のお約束(注意)

転用、引用は、ご遠慮願います。

あくまでも、作品は作者月見に属しています

 

 

 

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#耳を塞いでも、傷は消えない

 

きこえない、きこえない。

聴こえないって、きこえない、きこえ……

 

物が、飛んで、くるかと思う時に。

置き時計の、ハンマーが両側の金属を、たたいて、けたたましい音が。

「あー、朝かっ」

 

急いで止めないと。

隣の人がまた壁を叩いて。止めろと訴えにくるから。

ともあれ、一呼吸。

視界はここ数年一人暮らしの、明るい部屋。

 

大丈夫、この部屋には誰もいない。

だと分かっても、ひどい時10分間は息と胸が苦しいが。

時間分、待つだけなら問題ない。

誰も待たない。

逃げなくてもいい。

なら、急ぐ必要ないのだから。

 

 

僕の耳は、ある音域が上手く聴こえない。

耳鼻科に行って確かめたわけではない。

人との会話で低い声がどうも聞きずらいようで。

僕の声の音域が高いから、かもしれないが。

 

気づいたら、なんか、そうなっていたのだ。

 

前はそうではなかった様な記憶があるけど断言するにはうっすい根拠だし、聴こえないってわけじゃないし。

必要なら聞き返すし、会話に困るほどでもない。

 

調べてみるまで、ではない。

でも、原因不明な不調は気持ち悪い、が。

 

 

多分。

近所のおっさん、の声を聴きたくなくて。

だから願いが、叶ってしまったんじゃ無いかと思う。

必ずまず、退け、邪魔、睨んどんのか、と。

凄んだ声で現れた成田のおっさん。

 

薄い団地の壁越しに。

また壁やドアを勝手に壊して、隣のうちにすら入ってきた、奴は。

少なくとも、僕ここにいるのを知らないし。

 

まだ、娑婆まで来るには時間があるはず。

そして、母はもう。

 

何処にいるかさえ分からないしな。

 

(お仕舞い。)

 

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今宵は少し話したい気分?

 

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#君の唇を噛む癖は。

 

あまり、表情の変わらない人の気持ちって大体、癖で、読むんだろうかと思いながら。

カウンターに立つ。

見慣れた人が来る平日の店内は、年齢層が高いから、彼女の姿は目立っていた。

目を開いて、本を持っては戻す。

ただ、手に取る時は目尻が下がるのに、すぐに元の場所に戻すのだ。

と、言うのは、彼女の見ている物がカウンターに立つ私からは丸見えで。

多分、一度すでに目が合ったから。

私がいる前で立ち読みするのを躊躇い、かといえ、離れ難く、そして、彼女は、きっと。

お金がないのだ。買うための。

 

 

最初に店で目が合った日から。

何か買うでも無く、現れる常連になった彼女は幾つだろうと思いを巡らす。

 

大型店だから、遅くまで開くこの店の閉店時間ギリギリまで、いるけどそれは夏の今はまだしももう数日すればだんだんと闇暗くなってしまう。

 

いつも、一人で。

こんな場所で。

足を止めずぐるぐる歩いては私のいるカウンター前の人気商品のそばに来て、それから、絵本や雑誌のところで眉を動かさず立つ。

そんな繰り返し。

 

ある日。

 

母娘が、お揃いのワンピースを着て店で辞典を一つ買って、そのまま、雨宿りに店の庇の下にいて。

 

夫だろう、男性が、二人に近づくと。

母親は、少女に軽く手をひらひらさせ男性の傘に入り足早に、街の方へ消えていき。

 

残された娘が、服は普段とちがうが店にいつも来る彼女だと気がついたが。

 

店から出て何かできる、訳でもない。

何かを考えていた間に、少女はすでにずぶ濡れで、空色のワンピースは全身に張り付き。白の、セーラー襟がやけに、悲しい色で。

あっというまに、店から見える道の角を曲がり見えなくなって。

 

姿が見えなくなってからまた、一層。

離れられないカウンターから、強まった雨音に。心配がつのると。

おじさん、これと差し出す客に引きもどされて、レジを打ち、袋に入れ差し出す。

 

買った客が、傘を差し店を出た時の。

雷が、また、不安を。

 

 

数ヶ月、もう来ないかと思った彼女は長袖長ズボンに首まで覆うタートルネックを着て、また店内をぐるぐるし、たまに人目ない陰で絵本を開いたり過ごしに来たが。

 

不思議なことに。動作が緩慢で。

なんかゆっくりで、気になったが。

ふと。

店内を整頓する中で、うっかりまくってしまった袖を伸ばす姿の、腕の色に。

 

明らかな内出血斑。

私にとっては忘れていたくらい懐かしい、そして思い出したくもない、暴力の気配がした。

慌てて。

彼女の、マスクをずらした、その下は。

歯が赤くて。

噛み締めただろう口周りに、ティッシュが挟んであり。マスクと共に落ちたそれは赤い花びらみたいに、もろもろとした擦れてできた紙の塊が床に散って。

 

鮮やかすぎる悲しさに。

叫びたい気持ちになるけれど。

淡々と、事情を聞くために、バックヤードへと私は少女を誘った。

ガラスみたいな目を全く動かさず人形のように、なされるがまま手を引く私についてくる姿さえ、また。

 

暴力に慣れきった、様子に見えて。

ますます。直視に堪えない気分を催すが。

ふとその二つの目が。

私の捲り上げた腕に釘付けなのに気がついた。

 

声はないが、おじさんも?と尋ねるような、

痛そうなものを見る目をして、握る手に力を入れてきたのを見て。

ああ、と自分のことを思い出す。

 

 

電話をする前に。

少女に少し昔話をした。

私の捲り上げた腕の治らない火傷跡は、少女にも見慣れた、煙草の押し付けられた跡だったようで。

 

話した後、ちゃんと意思を尋ね児童相談所へ電話を掛けた私は。

ずっと彼女が見つめ続けたあの本を、渡して店から姿が見えなくなるまで見送った。

 

それからは、また、いつものカウンター仕事。彼女が、そして一度見た母と男性が。

どうなったのか、それは単なる他人には分からないが。

 

ただ、生きるのすら困難な、時を。

なんとか何処かで生き抜いてくれたなら。

 

あの日、あの時。

昔の自分の悪夢も、消えない傷も、持ったまま生き抜いてきた意味も、あるのかもしれないと。

 

人がいない手持ち無沙汰な時ができるとすぐ、思い返して。

 

また、今度は買いに来ると言った彼女の来店を待ちながら。

ぼんやりとする。

 

願わくば、君が唇を噛む癖が君を傷つける前に。

物事が、上手く解決していきます様に。

 

 

(お仕舞い)

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今宵は少し話したい気分?

 

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#誰かのために汚す手の一本など。

 

年を重ねると、出来なくなる。

そんな母の未来を、想像しなかったといえば嘘になる。

 

でも、想像通りとは全く異なり。

まさか、ここまで、と思ったら言ってはいけない言葉すら口走ってしまいそうになる。

 

私が思わず口にしかけると、決まって。

誰かが代弁するかの様に母を悪しく言い。

決まって私がまるで善人だったかの様に嗜めるのが、最近のやり取り。

 

母は認知症なのだから、年を取っているのだから、そして、以前は、ちゃんとした人だったから、沢山面倒見て貰ったでしょうと。

 

嗜めながら、話す私に、我が子が言うのだ。我が母である祖母に仕方ないとはいえ、あんまりにも酷いだろうと。

そして、きっと聞こえても、忘れてしまうんだから何を言っても大丈夫だってと。

 

夫も、また。

母が来てからたまにしか寄り付かなくなった、たまにしか居ないその時間すら我慢ならないのか。

なんとかしろと言うばかりで、手を貸してはくれない。

汚れた、早くなんとかしろと。

うるさい、なぜ、黙らせられないんだと。

 

そして後始末する私の汚物で汚れた手を。

そして今は後始末する私を汚れ物の様に、見る、言う振る舞いに。

 

最初は嗜めていたが、私のことばにも激昂するようになってからは。ただ、はい。と。

もしくは、直ぐにしますと。

私がした訳ではない後始末を、私がしたかの様に、仁王立ちして立ちながら、汗一滴すら見逃すまいと見る夫に言われるように、

汚れの、中にいる自分がいるだけで汚いもののように。

 

そして、母も、視界に入るだけで場所を穢す、ものに見えて。

 

気持ちのまま振り上げかけた手は今日は何とか止めたが。

 

いつまで耐えられるだろうかと思ったら恐ろしくて、先を考えるのを放棄して。

 

とりあえず今を、する。

何とか、する。

 

でも、いつまで?

 

 

ふと。我が子に母を見てと任せ。

買い物に出た、スーパーマーケットへいくために出た道の、途中で。

 

なつかしい。

はるちゃんと、体を揺すられて。

目の前に同じ町内の、昔の同級生の島ちゃんが、いて。

何度も大丈夫、どうした、大丈夫と

四回五回と尋ねるから、私答えるつもりが。

腕に水が落ちて。

 

島ちゃんが、汗臭いがと首から下げたタオルを差し出す。

雨なんかじゃない。

アスファルトは湯気だっている。

私の目から溢れていた、涙だった、んだと。

 

気づけば道の真ん中で。

座り込んだ私を。

島ちゃんは、立たせて自分のトラックによんで。学生時代のあの喫茶店に行くかと誘い頷きながら話を聴いて。

 

そしたら。

いこうかと。

トラックに戻り介護相談のために、一緒に、地域包括支援センターに、ずっと話しが終わりますまで着いてくれた。

 

合間に、自分の酒屋の仕事を、甥に指示する電話をし、何度か席を立ちながらも。

 

 

そして。

買い物に出て、数時間後。

送るだけじゃ無く買い物袋を持つと家戸まで付き添う島ちゃんに。甘え、持ってもらい帰宅した私は。

 

島ちゃんの固まる空気を背中に感じながら、何が起きたのかを理解しようとして。

我が子にまず尋ねた。

 

また、やらかしたから自分で片付けろって片付けさせていたんだけど、と言うが。

 

 

廊下全体が尿臭でツンとし。バケツには何故かよごれた服と履くパンツ型のオムツが浸かり。靴下は雑巾絞りの形できっちり角に置かれて。息子はいつものように何もせず。

母は、なんとか片付けようとしたこと分かるが。

 

肝心な母が見当たらないのだ。

いつも、あんなに目についた母の気配がない。

 

いつからいないと聞く私から視線を彷徨わせる息子は。実は後始末の指示をしたら自分の部屋にこもり、面倒みるどころか、見てもいなかった。

 

真夏のまだ日のある暑い中。

まず人は出歩かない、人の少ない田舎で。

誰にも出会わず、倒れていたら……

 

慌ててトラックで帰宅する道中の記憶を思い返すが、母を見た記憶はない。

慌てて外へ出ようとする、私の耳に。

何処へ行くんだと、強い声。

身をすくめて、声の方を見るが私にではなく、島ちゃんが我が子に向けて言ったらしく。身体を震わせた私には違うと首をふり。

 

他人事顔な息子に。

お前は探しに行かないのか?

行かないにしてもまた、ゲームすんのかお前はと話しかけているのだが、動かないのを見て。

 

せめて、玄関廊下、汚れた場所くらいは責任持って片付けろと大声で叱りつける。

そしてまた私を見て頷くと。

ここは任せろと手を振りジェスチャー

 

そうだ、探さなくてはと身を動かす私の後ろからはまだ、外からでも丸聞こえな濁声が、

家まで、震わす様にしてまだ話を続けているらしく。

 

お前さん母さんやばあちゃんにおしめかえてもらって、うんちだってしょんべんだって拭いて貰っていたくせに自分は出来ないのか?と。

 

汚いから、自分がしたんじゃないから出来ない人のこと放っておくのか?と。

 

立ち尽くしそうになる位に、身に染みる言葉を、探す気持ちで地面から離して歩くと。

 

本当は本当はずっと前から私が言わなきゃならない言葉は、愛するならむしろ嫌われてもしなくてはならなかった話。

 

見ないふりした、話、だった。

 

私が子供から嫌な顔されるのが嫌で、全て片付けていたけど。

本当なら、私が我が子に、言うべき言葉。

大切なら、ちゃんと注意すべきそれを言える声に、また泣きそうになりながら。

 

トラックで帰宅した道とは反対の。

田んぼが並ぶ母が、好きな散歩ルートを行く。

畦道沿いから近所の池がある公園、そして、地域の夏祭りで、賑わう予定の神社の境内で。

 

 

母が。

神主さんのそばでお茶を飲む、姿。

神主さんが、私を見て、娘さん来ましたよと言うと、慌てて、逃げ出そうとした母は私の手を振りはらうと。

行きませんと言う。

私は汚くて要らないなら、行きませんと。

 

孫である私の子の名を言い、彼が困ると言うからとはっきりと。

 

だけど。

 

迎えに来たよ。と言うと少し悩む顔をした母に。帰りましょって、もう一度、近づくと。

今度は手を握らせてくれ、病で悪くなってしまった眼を凝らすために目一杯私に顔寄せて。

 

心細い子供が確かめるように。

 

もう、怒らない?

怒ってない?

出てけーなんて、言わない?と。

母が繰り返し問うのに、一つ一つ毎回答えながら。

 

久しぶりにしっかりと手を握って、その小さい手に子供の頃とは逆に母に揺らされながら、鼻歌を歌うを聴きながら、帰るそれが何処か懐かしくて。

 

私も歌いながら帰る道は、うるむ視界が優しく不思議と早く明かりの灯る家に着いた。

 

あら、どうしたと言うと。

オッチャンがやれって言うからと、いい酒屋の前掛けして台所に立つ息子と、島ちゃんの甥っ子。

 

流石に、仕事に困るからと甥に任せ自分は店に戻ったらしかった。

お久しぶりです、酒は叔父から差し入れですと、昔よくうちに来た島家の甥っ子は。

律儀に我が子と、きっちり料理をしたらしく。

 

息子がしたことないはずの、焼き魚やら味噌汁やら、卵焼きやら。

匂いに、母が、早く食べましょうと私の服の裾を引き。

 

気まずそうな一人を除き、和やかに。

誰も苛立たないなんていつぶりかの、味がする夕食。

 

店仕舞いしてきたからと、甥を迎えにきた島ちゃんが。

私の子に。

ちゃんとしたか尋ねて、はっきりと応じた子に、偉いなとこれまた濁声で褒めると。

 

私にはまた、なと。

また、なんかあったら来るからとトラックで帰って行った。

 

気まずい、けれども。

さあ、寝ましょうと声を掛けると、母も、我が子も、私を見て。うんと言うから。

 

私はまた、今日から頑張るかと、気を入れ直す。

そう、誰かのために汚す手の一本など。

 

大したこっちゃない。

 

いくらだって貸せる。

汚い、だからなんだ。

汚いから片付けたりする人の手が汚い訳ないし。

 

大好きな人のためなら、手だけじゃ無く、体さえたまに汚れたとて。

 

本当はできる。

だけど、一人で背負ってやるのも違う。

無理も違う。

 

黙るので、仮初の平和を、嫌われないを選ぶのも違う。

 

 

 

どうやら今日も、夫は帰らないようだけど。

まずは息子と、島ちゃんの話をしながらこれからの話をしようかと思う。

 

(お仕舞い)

 

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今宵は少し話したい気分?

 

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#私の人生は残念ながらまだ終わらなくて。 まだまだこれから、らしい。

 

 

 

旅先で人生掬い上げられた。

 

『要らんや言われるのはさ、

幾つになっても辛いやね』

 

旅先、素泊まりだけのホテルの向かいに

唯一の、小さなお店。

知らない土地の、初めて、そして二度と会わない人の前で。

仕事の話をした後で、多分人間関係って大変で、みたいなよくある話をしたはず、

何時もみたいに、間を持たすくらいの話。

それだけだったのに。

 

言われた一言が、堪えきれない涙を呼び。

封じ込めるように閉まっていた記憶。

あると日常辛い、やりにくいものたちが次々溢れて、感情の波がくるくると場面ごとに自分の理性を押し流して。

みっともないけど、しゃくりあげて、声もあげて、強い感じる気持ちのままに泣いて泣いて。

 

疲れて、なんとか感情が制御で押さえられるまで冷静になった時。

擦るばかりの目と頬がひりついて。

涙が染みる痛さと。痛くてクラクラする頭。

一枚布がかかったような、少しぼんやりした向こうにいる、人は。

微笑むでも不用意に励ますでも、共に悲しむでもない、感情があまりない表情で。

深い目尻を一瞬の深みにして、すぐ。

 

無言で。困るでもなく。

いてくれるだけに、佇んでいるのが、

泣いている間時折見えていたけど。

泣き止んだ後も、顔は変わらず。

 

『お疲れ様だったんやねえ』

って。水を入れたグラスを一つ、

置いた後。

すぐ飲み干す私に、おしぼりを、

そして二杯目の水を差し出してくれた。

 

 

 

お代の千円札からお釣りを僅かに返していただき、頭を少し下げて、店を出る。

 

出た外は街灯なく。

頭は手を添えたいほど痛いけど。

見上げた空が濁りなく寂しくなく、

久しぶりに美しく暖かに見えて。

しんどい体のくせに軽く感じて、笑いながら帰る帰り道。なんか笑える今なら何でもと。

 

 

 

気がついたら。

分厚いカーテンから日が差して。

僅かに残る隙間の間から顔に当たり、目に痛い。

あまりない電車の本数に

早々チェックアウトして、出た目先に昨日のお店を見て。

閉店時間とっくに過ぎた時間まで居させて頂いていた、の、に気づいてしまった。

夜だけ開く店内は、closeと小さな看板をドアに下げた、薄暗いが朝日が木肌と古びた硝子をちらちら舐めるように光らせる。

 

探した人影は当たり前に無かったから、

止めた足を揃えて、帽子を脱いで。

丁寧に頭を下げて離れた。

 

「行こうか」

 

自分で。自分に声を掛けて。

走らせたり、頑張ってと励ましたり、

時々、甘やかして、気持ちを掬い上げながら生きる日常へ。

 

大丈夫、もう。

また旅に行きたいと生きていたいと思えている。

 

もう過去。

忘れたり乗り越えたはずな、記憶の人達が

まだ後ろ指を差したり、

わざわざ、ひっそり過ごす場所から引っ張りだして、突き回して、笑う姿が消えず。

 

もう触らないで、見ないで来ないでって。

泣いたら溢れたこれは、

似た扱いに遭うたびに、出てくるのかもしれない。だけど。

 

時々落ちる絶望の穴で捨てたい人生に引きこもっても、

ギリギリ穴の1ミリ上まで押し上げてくれる、

出会いや言葉があって。

 

死なせてもらえない今は。

またしばらく生きるしか、ないよ。

無様でも、中身なく頑張っている感じしか、

伝わらなくても、それが実らない時も。

 

また、旅で。

知らない人だからこそ。

含みや余分な感情の無いただの事実の言葉や、会話をして。

知らない土地の知らない人の、まま、いるか居ないかわからない私はちゃんと閉幕後、

ずるずる甘やかされずに生きる力だけ、貰い。

 

帰るべき場所に帰る。

その勇気くれる旅に出たら、帰る。

 

ありがとう、二度とないが、またねとよびかけたいから。またねと。後ろに消えゆく景色を噛み締める、さて。

 

 

 

 

私の人生は残念ながらまだ、終わらなくて。

まだまだ、これから、らしい。

 

また、幕が開いていく。

 

 

☆お仕舞い☆

 

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今宵は、話を、話したい気分?

#ハッピーエンド迄後何日?

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あーも、すっかり、

まるっと何処までも、上手くいかないのは。

多分努力の量では負けないし、時間もかけたのに、今うまくいかないのは。

 

努力の量じゃなく、

方向性?

探し場所間違えた?頼る人を間違えた?

何にせよ、当たりかと思えば期待が外れるどころか。

 

本気で私が嫌なことを、

今まで通りしたら、働けるよ?

折れたら?

 

みたいな怒りを掻き立てる事ばかりで

やるほどに、人生諦めたくなる。

なるだけで、諦めたらまたしんどい未来もセット売りだから、諦めない様に、努めて気持ち切り替えますけど。

何なのと、たまにはうまくいかなすぎる現実直視に、胸が痛い。

 

 

さて。

いつから?

いまも、そして。いつまで、こんな自分と付き合うんだろう。

 

仕事が、順調に、進めば、はっぴー、でもない。

順調しか、セーフじゃなくて。

順調がただの普通。

エラーは、御法度の世界で。

 

久しぶりにきたスーツも、これまたジャージも緊張を引き立てるばかりで。着心地も居心地も悪くてつらい。

 

障がいのある子たちのデイに興味を持っていってみたら。

戸を開けた瞬間に、鋭い注目、それは

学校、クラスメイトたちから、

おまえは、他所もんだという、異物に向ける視線。

 

話をして聴いて見せてもらうあいだも。

おまえなんかにさ、こんな仕事出来ないだろ?みたいな、

からかいにきたのか?みたいな。

見下し半分、興味を半分の姿勢は、きっと、

普段周りからそう、扱われる側の攻撃されて傷つかないために、距離取るための防衛作戦だとしても。

 

私にとってはふざけんなよだ。

 

見てもない、

見ようともしない時点で。

 

そして。デイ、ショートステイほか。

いくつももつ、別の場所では。

固定じゃなく、あちこちの自らが持つ施設をいつでも対応できる様に、して。

いつも、毎月、所属以外の他施設へ勤務したりするそうで。

そんな臨機応変無理でしょ?と。

 

そんな、緊急があるなら、どうして、

施設固定して、顔馴染みといつものケア、にしないのかが大層疑問だったけど。

これまで生きて来た人生が、

少しも何の役にも立たない、ゼロ、と否定されたことがむちゃくちゃに、腹立たしくて。

 

でも、怒りかたを忘れつつある今、

泣いて、後から怒りだったことに気づいたその時。

あ、私、上手くいかなくてよかってんな、と明るく笑えるまで自分と向き合って。

 

さあ、次と。

素敵な経緯で始まった、会社さんにて。

入社後三年は、妊娠出産しないと約束できますか?と。

 

運動指導をメインに据えた仕事。

少人数そして、女性ばかりで、だからこそ、休めば迷惑かかるからね、とマタハラかもしれないと、言われながらも説明を受けて。

アレと。

 

今何時代だおい。

 

会社なら。

回し続ける、前提なら。

女性が、妊娠出産すると言うのを知りながら。女性ばかりと言うのに。

ギリギリ人数で、一人いないと困るくらいのシステムなんて。

穴あきすぎじゃない?それ。

 

倒産の心配より目の前の穴を塞ぎません?

 

ねえ。

 

昔の馬が合わなかっ他上司に似た人が。

似た笑いかたをして。

分からない、貴方何言ってんの?と言う顔で。

説明にならない貴方からの正論説明をして。

 

 

前。

保育士さんが。

子を持つことを、タイミング測って順番になるようしてある的話を聞いたけど。

 

いまだに、そして、今も?

どうにもしないで、会社のシステムエラー押し付ける?

 

さて。

都合よく、うんとハイで、ついたら仕事は、

体に心に傷をきたすから。

随分譲って、傷ついても、何とかして来たけれど。

もう、これ、1ミリも意味なく押し付けられたく無いから。

我慢がさ。出来ないから。

 

 

未来に見込みも、予測もない。

予定はいつも、なかなか思惑のレール通りにはいかなくて、だけど。

譲ってしまえるなら、こんな、悔しくても面接官の話を聞いていない訳で。

 

 

ああ。

 

ハッピーエンド迄後何日か。

誰かが、心配してくださる人やらそうでない人など、私に尋ねてくれるが。

マジで。

 

私にわかるなら、上手くやってら。

 

私に出来るのは、ハッピーエンド迄、

やり続けること。

さて、話がどうなるかは、神のみぞ知る。

 

でも。

多分、死ねない私は生きなきゃならなくて。

苦しみながら生きたくないし。

やりたい事沢山あるし。だから。

 

生きろと言うなら、私を活かして生かして欲しいぜ、なんてね。

死ぬまで思うんだー多分。

 

今までも、そう。これからも。

死ぬまで。

ハッピーエンド迄後何日?

 

-お仕舞い-

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