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#novel#創作小説集#シン、人魚姫他

●良い子のお約束(注意)

転用、引用は、ご遠慮願います。

あくまでも、作品は作者月見に属しています

今宵話したい気分?

 

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#シン、人魚姫

今時愛ノットイコール、尽くすでしょ?

storyteller  by  Tukimi©︎

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現代人魚姫——彼女たちは思い思い生きる喜び、それはそれは自由な幸せを全うしました。

 

めでたしめでたし

—-2022年度、シラ高文化祭市川一歌作、台本、シン人魚姫、より引用

 

☆☆☆

 

登場人物たち、人魚姫たちが旅立ち、

それを他の皆が見送るシーンをバックに緞帳がおりながら。

 

最後の一文——を。

めでたしめでたしと、アナウンス役が言い終えると。

 

幕の向こうの、

観客席から知った友人の、

一声と、その後に続いた拍手が。

響き渡るなかで、立ちすくんだ私を、抱きしめる先生に、後輩たちに。

演じ終えた、部の仲間たちに。

 

握られた私の手が震えて、震えて。

引かれるまま何とか舞台袖を次の、書道部に譲るため、体育館の裏口を出て。

 

もう、終わりだけど。

まだ、やり足りない欲に。

興奮する波に。

 

やっと現実味がわいた頭で、打ち上げの話をしながら。

私は私の決意を込めた。

書いていたい、自分に正直に、生きようと。

 

 

 

 

 

「今年の文化祭の演目は、新訳人魚姫をしてもらえないかしら」

 

いつもは意見は出さず、部員の意見を訊いてまとめる、顧問の松本先生が。

真っ先に、今年の提案、と言った。

人魚姫を、現代に合う様に新解釈してお芝居はどうかしら?と。

 

「今年は、市川さんがいるから、

オリジナル台本も可能だし、その、私が今年で最後ですから、最後の我儘として、私が観たいものを、作って頂けないかしら。」

 

先生に続いて。

部長の志保の声。

「先生にはお世話になっているし、確かに毎年、台本かける人が、いるわけではないから、私は是非したいと思うし、いいんじゃないかと思う。だけど、部長だから決めるのはしたくなくて。

だから、今回まず、先生の提案を今話して頂いたんだけど、どう?みんなは。」

 

まずは、台本を、と言われた私に。

「一歌は?」

と言われ。私は皆がいいならと、応じる。

 

すでに去年。一度、私が部の人に合わせて既存の台本をアレンジし、それをみんなにお芝居をしてもらい、昔話のこぶとりじいさんを、近くの老人ホームにて披露したことがあり。

 

新しいことを、したい気持ちがあっだ私に

先生の提案は、魅力的だった。

 

それに、先生のお願いなんて、初めてのことで。出来れば期待に応えたいと言う気持ちもある。

だけども、オリジナル台本なら。

要の、新解釈、はどうするか?

 

そのあたりは、みんなの意見を聞く時間、そして、そこから書く時間が必要で。

 

時間と、意見をみんなから貰えるなら、やりますと、伝えると。

先生と部長が頷き。

先生が、自ら話を付け足す。

「もし、今回、提案から、オリジナルをするなら、時間が必要だから、新年度が始まってまだ間もない今、早々と話し合いを設けています。」

 

そう、いつもなら、夏くらいに、話をする、秋の文化祭の演目。

まだ春なのに、とは。

部員同士話していたのだが、

一番それらしい説として、先生辞める時期があるからかなあんていう噂は近からず遠からずだったらしい。

 

 

一人一人部員の意見を尋ねて、

反対なく、次の、文化祭は、【新説人魚姫】

となると。

部長に脚本や、演じるためにと促され、

先生が、どうして、人魚姫を、新しくした話を見たいのか語りはじめた。

 

「私は私の可愛い教え子のみんなには、幸せに生きて欲しいのです。それだけを思いながら居ましたけど。

 

ちらほら、風の便りにまた、私を頼りにくる子がいて。みな、私の可愛い教え子なのに、私の過去の様に苦しんでいて。

それが、私がどうも好きになれない、御伽話の人魚姫のようで。」

 

ここで、もう、茶けて、角がテープで張り止めて補修だらけの絵本。

それを、私たち部員に見せて、教卓にそっと置き直すと話を繋いだ。

 

「貴方達も含めみんな良い子でね。

優しい心で。

誰かのためにと、尽くしてしまう、のか。

 

夫婦でいたいと頑張るある子は昔の面影なく、ぼろぼろになった体の服の下をあざだらけにして私に会いに来たり、

また別の子は、もう一生一人だと、私と同じオールドミスになると言うとか。

 

私の時代は、親が言うまま、従い暮らし、親が決めるお見合いのお相手と言われるまま結婚し、夫になった人に従いと言うもので。

私は色々あり、結婚話は破綻、幸い仕事があるからと養われず生きていますけど。

 

あれから何十年。

同じ悩みに悩まされて、悩む若い子を見ていた時にふと、人魚姫の話を思い出して。

探して開いたら。

尽くし尽くして、捨てられた話に見えて。

 

悲恋話だと、子供時代の友人は憧れていたけれど。わたしは全然そう思えなくて好きじゃないくせに、友人が貸してと言う本をいつでも貸すわと、持ち続けて。今も、ここにありますけれど。

あの時と同じに今も、私は嫌な話、と思うの。今読むと本当に、女の子が悲しい話よね。

どれだけ犠牲を払っても、報われないなんて。わたしは嫌だと思う。

だから。

 

尽くさないで幸せになる女の子達の話、に作り変えて頂けないかしら?」

 

 

次回の話し合いまでにと。

先生は。

女の子のしあわせの形について、それぞれ意見を、持ち寄ってくれますか?と言い。

志保が次回は明後日の部活に、と話を閉めた。

 

 

 

幸せってなんともいえない気分になる言葉だ。

 

幸せは、パッケージ売りみたいに。

新製品を買って使って幸せ〜みたいな、CMもある。

母が言うように、きっと良いと言われ高校進学したわたしには、母が言った幸せを感じない。

 

高校から、どこ大学行く話が常にある今、

高校への進路のあの時、したい事を選んだら幸せだったかなとは思うけど。

 

誰かが押し付けるかのように訊いてもいない得たらきっと幸せアイテムや、成れたら幸せな仕事、わたしはそれに幸せを感じない未来が見えていて。

 

親に逆らい、押し切りたい程の進路も、見つからない私には。

 

小さな幸せ、瞬間瞬間の幸せはわかるけど。

続く幸せとか、従わない、尽くさないで幸せになる生活なんて、見当もつかないから。

 

次の話し合いが、少し気が重い。

だけど。

幸せに、なりたい、と。気づいて。

開けた我が家の戸は重くて。

いつもより、逃げ出したくて。

急いで自分の部屋に篭り、最低限以外は部屋を出ないで、そして。

 

初めて幸せに、なる方法を、私は私なりに考えてみることにした。

 

☆☆☆

話し合いの日。

松本先生は、今日は基本皆の話し合いを見守ると言い、部長に任せますと志保に話を振ると、にこにこと楽しげに微笑んで座っていた。

 

私から行くね、と志保が、黒板に書く。

 

【少女結婚🟰幸せに暮らしました】

 

「よく言う理想の幸せって本なら、

だけど、結婚🟰幸せに暮らしましたじゃ無いよね、と思う。

私、正直言って男子が、素敵だなと思ったこと、芸能人しかなくて。

好きだって言われて付き合ってみたことあるんだけど、会いたいだの、こうしてほしいぃの、要望が多いわがままな相手の理想の彼女になるの、無理だなぁって早々に振ったわ。」

 

部員の何人かが頷くなかで。

 

一年生の篠原ちゃんが、手を挙げる。

 

「話の途中に、ごめんなさい。あの、そもそもなんですけど、尽くすこと、とか、結婚って幸せに成りにくいのですか?

親にあんたは自由だから周りによく、合わせなさいと言われるんですけど」

 

その声に何人かが、私もと言う中で。

志保が、篠原ちゃんに問いかける。

 

「例えば、篠原ちゃんに彼氏が出来たとして。

彼氏に貴方の大好きな俳優さんの、ファン止めてほしいと、言われたら止める?」

やめるかも、彼が言うならと言う彼女に、志保は言葉を重ねる。

「止めるのも、一つの考え方だし、篠原ちゃんが1ミリも後悔しないならまあ、それも悪くは無い、無いけどさ?

次は、黒髪ロングヘアーにして、とかスカート履かないでとか、他の男と目すら合わせないでとか、友達と出掛けるなら俺といてとか

色々、してほしいて言ってきたら、全て、受け入れる?それ我慢なく受け入れられる?」

 

 

「そんな、いっぱいお願いされても、無理だし我慢できないですよー。と言うかそんな風に要求ばっかなんですか?恋愛するって」

 

「尽くすって、良い言葉に聞こえるけれども。貴方の希望やお願いをもし言わずに、もしくは言えども譲ってばかりで相手に合わせる、だけだと、相手には最高だが、貴方にとって我慢しかない関係になるよね?

 

それってさ。

よく言う、男を立てる女とか言うやつだけど、それ、篠原ちゃん的に幸せそう?」

 

「それは。そうなんですが。幸せラブラブなご夫婦もいますやん。私はそうなりたいし、そう言う人といたいと選んで結婚したいんです!ただ、結婚🟰幸せに暮らしましたではないのは分かりましたけど、

じゃあ、実際に、幸せそうなカップルさんはどんな感じなんかなぁ。」

 

あ。じゃあ、桜さんと彼氏さんは?

と志保に話を振られた彼氏持ちなな桜さんは、

「そもそも、何で皆彼に会わせるのかしら?」

 

逆に、みんなへの、どうして?と言う質問。

 

訊かれても首を傾げるみんなに、心底わからないと言う顔で、桜さんは話の説明を付け足す。

 

「彼氏のタク君、何訊いても桜のしたいようにしたらええよ、言うし。兄も親もそんなんやから、合わすより合わせてくれる人が多くて」

 

数分、沈黙の間、それぞれ桜さんが誰かとやりとりしたらみんなが桜さんに譲る、そんな想像をして。

困った顔の桜さんをみながら。

部員めいめいが。

ため息なんか、心の声なんか、声にならないうめきみたいな、あーだかうーだかわからない声を吐いた。

 

が、どうして尽くすかについて、尋ねる桜さんに。

志保が頭をかきながら。

 

「相手が好きなものを好きになり、好きな人の視界に入りたいとか、相手を喜ばせて、相手に好かれたいとかさ。

どんどん仲良くなりたい、好きになってもらいたい、彼にとって有益な私と思ってもらいたくて、さ。だから。

好かれるために、合わせるって私もみんなも考えるんだけど?桜さん的には違うんですか?」

 

「うち、嫌なことは嫌やなあ。

無理強いしはる人なんて、そうね、たまに居らはるけど男やろうと女の子やろうと、もちろん年下、年上、かぞくやってもお断りや。

まあ、私が嫌なん、親や兄や彼がすることないし、誰かに直接嫌なんて言わなくてもウチの家族やらみんな、代わりに言って対処してくれ出るけどな。」

 

「確かになるほど、そうなんかなあ」

 

桜さん家族は彼氏さん含め仲良しさんらしく、毎年の文化祭準備中や、文化祭日など折に触れ私たち演劇部は、部員皆様にって差し入れ応援を受けていて。

 

文化祭日、ご家族や彼と話す桜さんをみてその良い関係を見ているから。

 

多分。

一年生以外は、何となく。

それを想像し、一年生たちはそれを知らずとも、桜さん御一行様は我が校でも有名な話で。噂でしっかり知っているらしく。

 

会ったことない、一年生の橙子ちゃんが。

「会ったことないけど話聞くとめっちゃ羨ましいっす」

 

と呟いて。

橙子ちゃんの隣に座っている弓月ちゃんが。

「桜先輩にわがままとか言われたら、考えずに、ハイッて頷きたくなる空気がありますよねー」

 

「確かに。お願いされたら、ハイしかない、かも」

と志保も頷く中。

桜さんの親友、な、紀穂が。

冗談混じりに。

 

「桜、この機会になんかお願いしたら?

て言うか思い出したけど、桜がお願いして断られたん見たことないかも。」

 

と、ここで。各人の恋愛話に横ずれしたところで。

少し話逸れてきてますよ、と松本先生の一声。

 

「あ、すみません」

「良いのよ部長、さて、話を戻して桜さん、尋ねても良い?」

 

先生は。話の話題だった桜さんのわがままについて、尋ねた。

 

「あなたが無茶苦茶ないわがままを言わないことは、普段接していてわかります。

だから、聞きたいのだけど、わがままを通す時って例えばどんな時。」

 

「そうですね。わたしが我慢できない嫌な時、後は、頼んでも、相手が困らない範囲でのわたしがして欲しいこと、ですかね」

 

だから、桜のお願いみんなに断られないんだと紀穂が言い、ものを忘れ借りすぎでよく人に断られるNo.1な、塚ちゃんは。

お願いって何でもしていいわけじゃないんだなぁと言い。

 

少し、全員が、桜さんのわがまま、お願いの仕方についてあれこれ話した後。

 

志保が話を纏めにかかる。

 

「つまり。私たちが確認したのは、まず、結婚=幸せではない事。

次に、相手に合わせる事で好きになってもらいたくなるけど、合わせ続けると自分が我慢ばかりになり、幸せに過ごすせない。

 

で、多少、桜さんが言う、我慢できない事を譲らず、お願いして相手にも、分かって貰いと、桜さんみたく、ずっとラブラブ出来る、的な話、ですね?

 

で、本題は。

人魚姫の、泡にならずに、言いなりにならずに、幸せになる、その。

姫の幸せって何だろう?かなと思うの。でね、脚本的に、一歌はどう考えてる?」

 

 

志保からの振り。

私は今、三人くらいを三姉妹な人魚姫としてしたいと考えていることを伝え、

今私は、沢山の幸せ要素を姫たちに託したい話をしてみる。

 

「今時。

結婚してうまくいかず苦労するなら一人でいいと言う話もある。

籍を入れない人もいる。

 

公表してお互い理解の上複数の人と付き合う人も。同性カップルもいる。

 

もとより恋愛感情が持てない人もいる。

 

一人きりの人も、家族全員で過ごしたい人も

本当に色々いるけど。

私は。沢山のありとあらゆる幸せを得てめでたしめでたしストーリーにしたいなと思うの。

 

あれだめこれダメはよく聞くけど。

 

何処か誰かが貰って幸せになれるなら、私らだって貰って幸せになっていいし、男だから、与えられがちなものを私たちが貰っても良いはずなのに、

何でダメかは曖昧な癖にダメだと言うそれを、諦めずに得る女の子として、姫を描きたいなと思う。

 

で、姫が得てしまうのが、

素敵な家でも、彼でも、恋でも友でも、私たちが欲しいものを、なんでも彼女が彼女のまま得てしまう話、とかどう?と考えるけど。」

 

みんなはどうか、と意見を振ると。

志保が。

 

「つまりなんやかんや、言われても、最後、女の子の夢総取りして幸せになっちゃいました、な話にしませんかと言う話で。

とりあえずみんなの得たい幸せな夢を出してもらい、それを最後一歌が脚本に取りまとめるよ、と言う事で良い?」

 

「うん、それでいいなら」

 

 

他部員から、また顧問で提案した先生からも理解を得て。

時間切れな今日は。

 

各部員。

未来の自分が得たいものについて。

1人一案持つ事、とし。

私。一歌は。

話し合いから閃いた脚本案の、イメージを少しでも文に起こすことを内心決めて。

 

次回まで、お開き。

 

☆☆☆

さて三度目の話の日。

根強い、結婚願望や将来それぞれ成りたい仕事、暮らしたい生活、様々に。

現実的か否かは別にして、してみたいやってみたい話をして。

 

三人の人魚姫たちは、今時の私たちのように、周りの人に、何と言われようとしたい事を貫いて、周りが彼女達に、ついてくる、

そんな、尽くすだけ以外の関係でも上手く未来を描きたいと考えたとき。

沢山の未来を見せてみたくて。

 

1人はみんなの憧れ幸せな結婚しても幸せ、1人は結婚しないけどパートナーがいて、仕事に夢中になる幸せ、最後の1人は友達と和気藹々な幸せを。

 

そう、それぞれに、

会社で部下とバリバリ働く人生や、パートナーの相手に尽くされる、追っかけられる人生や。旅行会社の人として旅する人生を当てて。

 

それぞれ、だけど幸せよ!と言う未来をにと。話し合いから、改稿して。

 

主役かつ、今年で最後の三年三人が、成りたい未来の姿や幸せな人間関係をそのまま設定に盛り込んだら。

 

部内に、見せて。

最後に松本先生に、部長の志保と完成台本を見せにゆく。

 

「どう、ですかね?」

 

「とても……良い本ね。すごく、良い貴方達らしい話で」

 

言葉の途中、慌ててハンカチを探り目頭に当てる先生に戸惑う、私たち。

「ごめんなさい、いや、ほんっと、あははは笑えて泣けてくるわ」

 

楽しみにしているわ、芝居をと。

先生の前を後にして。

帰路、志保が。

「一歌さ、先生、泣いてたよね?」

「私もそう思った。でも、悲しくてじゃなかったよね?人魚姫役の桜さんが最後彼とクルーザーで旅行する設定だか、優恵がいわゆる逆ハーレムしながらも結婚せずにBL漫画家してバリバリ稼ぐ話とか、あのあたり大爆笑だったやん。」

 

「多分、笑えたのは間違いなく事実だけどさ。何かしら先生が、最後のお願いとか言って私たちに仰るくらいの過去出来事あったのかもしれないなあって、さ」

 

「うちの親と先生より若いけど、結婚せっつかれ、結婚したら子供を早くとやいやい言われて、子が育てば、この出来にあれこれ口出しやゆうて何時ぞや、ぶりぶり私に、怒ってたよ。私の出来が悪いから父の母に色々言われるって」

 

「マジで?」

 

いつかみた志保のお母さんは、志保の家で試験勉強した時手作りのお菓子を差し入れてくれて、うちの親よりおしゃれで、家事ができる、優しそうな人だって見えたけど。

 

「親の顔ってさ、外でいい人な分不満は身内に言うタイプでさ。しかも。自分が悪いなんて思わず相手が悪い事したから、と自己弁護ばっかするんだよね、嫌なら嫌って言えばいいのに、すぐ、母に怒る私の出来てない事見つけて話を私が悪い話にすり替えて、怒るんだよねー、テストの点とか夜更かしとかさ」

 

 

「頭いいのに、志保が、いつもクラスで上位の点数を取るのに、一番じゃないと落ち込む理由、それ?まさか」

 

 

「まあねー。ネチネチ言われるより、言われる材料潰す方が建設的でしょう?100点取ろうと何かしら嫌味言うんだけど、長いより短いほうが楽だから」

 

色々ある。

幸せになる前に、まず、何にせよ生きなきゃいけないし、生きるために、嫌なことをわかっていても、背中丸めて受けに行く時がある。

 

そんな、話を。

三年一緒だった志保と、していなかったことに気づいて。何となく。

お互いの家族の話をし、桜さん家族に憧れる、なんて話に終わり。分かれ道。

 

またね、と。

志保と分かれる分かれ道で。

手を降り離れかけたところで、ひらめいた。

「あ、志保、台本なんだけど……内緒でさ——

 

 

夏、を通り越し。

秋。

 

毎年晴れるのよねと、桜さんが言う先の空は日本晴れ。

 

先生が袖に見守るなか、お洋服をきた現代人魚姫たちは周りの声は袖にして。

人間と同じ服を着て海藻じゃなくスナック菓子を頬張り、来た見合い話の写真は鍋敷きにして、好きな人、好きなことを選び抜き。

 

 

周りが彼女達から離れがたく。

彼女達に合わせる形に、未来が決まって。

 

1人の姫が

『さて。周りなんか置いて今日は私達だけで遊びましょうか。うちは、旦那に任せたし』

 

『あ、私は、仕事前倒しして、作った、有給連休で今からでもいけるわ。来てるのこれはいつもの、お誘いだし』

2人目が腕時計をみ、あえて沢山来ている彼女へのお誘い連絡を無視し。

視線を、三人目に向けると。

 

『そうよねー、あ、もう1人呼びましょうよ』

と言う三人目が舞台袖に帰り。

突然、四人目の姫として人を引き出してきて。

その首にスカーフを一巻きし。

『一緒に、人生行きたくて。

私たちは自由仲間、ですから、歳によらず』

目を白黒する、突然の、出演に困る松本先生が姫たちを見る間に。

 

出ていない他部員が舞台の右袖近くに整列し。

並びを見た、1の姫、桜さんが言う。

『さあ、私たちは旅に行きましょ』

 

その一言に。

せーの、の2呼吸あけて。

整列組で。

『『『『『『『いってらっしゃいませ、人生の旅へ』』』』』』』

 

 

 

先生が驚いたまま。

声が出ぬままに芝居が終わり。

カーテンコールで実はドッキリなぶつけ本番演出に乗って頂いたネタバラシをして。

 

「今回、飛び入り協力して頂きました、本年度最後な松本先生にこの場を借りて、部員から花束を」

 

文化祭進行役の放送部の声で。

拍手を促す声、そして。

部員や、学校関係者の拍手。

 

 

世間で、感染症が流行し学校初外部の人を招かない、静かな文化祭は。

私たちにとって今まで最大の賑ぎわいで幕を下ろした。

 

☆☆☆

突然。

先生も、自由な人魚姫の一員でいいやん、とひらめいた。

先生も自由の象徴であり、幸せを体現する人魚姫役に出したらと考えた私は。

 

その場の帰りかけた志保を呼び止め、相談し。

 

前強くお願いしても、先生が主役は学生だからと、配役として舞台に上がって頂けないかったことから引っ張り出しちゃえ!と2人の話が盛り上がるまま、まずは同じ三年部員に話をし。

 

先生のいない場を選び

一年、二年のリーダー部員とも話をつけ。

皆の意思を確認したら。

 

後は。内緒のドッキリ準備をすすめる。

 

本番前までは先生に見せたストーリーを演じて。本番はアナウンス役の部員も、皆舞台に上がり演者として、幸せや自由の人としてたち、姫たちの門出を祝う。

 

で。最後先生にお礼をしたい部分で。

 

放送部に先生ドッキリの協力を得て、

演劇部が出し物の時間押しても大丈夫な最後に出し物になるよう内密に順の取り計らいをしてもらい、また部員が出来ない拍手の音頭、やアナウンスなどもお願いして。

と、仕込みだらけの人生最後のお芝居は。

 

松本先生の大泣きと拍手、そして。

ドッキリ仕掛けた側も泣いて。

なかなか長引いたけど。

 

みんな上手くいって。

さあ、明日からは、また受験勉強一色なのだけど。

 

 

松本先生が、仲間に入れてくれて、自由よねって言って貰えて嬉しかったと述べたとき、

胸が幸せに詰まる気持ちがして。

鼻がつんとして。

 

ああ、私、描きたい。

台本で、素敵な話をと思いながら、

今回の台本も歴代の部の台本用本棚にさして。戸棚を閉める。

 

 

また、これまでの、部のスペースに置いた私物も鞄と手提げにしまい。

 

卒業の足音がする、明日から居場所がない場所を出ると。

校門前に、志保やら篠原ちゃんやら部のみんなが呼ぶ声。

一歌先輩だの、一歌だの、市川先輩だの。

やけに恥ずかしいから、行きたくない足が、下がる気持ち、が上がるけど。

 

打ち上げは、カラオケっしょと言い前もって予約してくれたらしい塚ちゃんが跳ねながら。

早く早くと言っていて。

行かなきゃ来ると立ち止まっていたら、走って来ながら転んでもう。

まるで締まらないし、コントだし何より、必死に呼ばれる、私の今がなんか愛され女子?なんて頭沸かしてさ。

 

つい、うっかり泣き笑いながら。

 

私もお待たせと、駆け寄る。

そんな必死にしなくてもいい、けど。

必死になってした、今日までは、私も演劇部員、そして。

 

これからは、私も先生が願う可愛い、私の幸せをとりに行く幸せな教え子の1人としてなる為にも。

楽しむ。

自由に。

そう、今日は。

 

「目一杯楽しもうねー!!」

 

「「「「「「「おおぉ〜っ」」」」」」」

 

 

-お仕舞い-

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【後書き今宵は少し話を】

家族とも、友人とも、そして、彼氏彼女、パートナーさん、またたとえたまたますれ違いの知らない人も。

 

誰かだけが我慢して保つものは壊れます。

 

犠牲になる、と言うと言い方はキツイかも知れませんが。

 

貴方の我慢が、無理やりなら、後で泣いたり怒ったり、して。

感情を出して貴方の気持ちのわだかまりを、出す時間が必要になるし、一見平和に保たれた、貴方の我慢の上にある、貴方以外に都合のいい当たり前を崩す大変さがあります。

 

だから。

可能なら。

いつかは話す話し合いを、傷浅く大きな争いになる前に。

あらかじめ、コレは無理、例えば、蛇と暮らすは無理とか蛇の餌は自分たち人間が食べるものの冷蔵庫とは別に保管してとか。

その一線だけ、は誰と接する時も、貴方のためそして相手のために、守りながら人間関係を繋ぎたいなあ、と。

 

私は思います。

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#嘯く口を捩じ伏せて

(うそぶくくちをねじふせて)

storyteller  by  Tukimi©︎

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こいつ、嘘つきだなぁと思うこと。

目は合わせないし、口元はゆるゆるで、目尻とともに誰かの大丈夫ですかの声を。

節目がちに、体を丸めて、そう。

 

こんな哀れな私を、信じる、見知らぬ人すら味方につけてショウでもするように。

知り合いばかりの場か、もしくは、周りが皆自分に優しい場で。

 

これ見よがしに私の顔見て、俯いて、涙を拭くふりなんかして、3秒。

周りの誰かがいうんだ、そろそろ。

 

あなた、かわいそう人いじめてとか。

許してあげたら、反省してるみたいじゃ無いとか。

「美咲ちゃん、ほら、恭平ちゃん謝ってるし許してやんなよー、ほら。恭平ちゃん」

 

声を受け、目も合わさない下向きに、長い前髪で顔は見えないがぼそぼそと、ごめんという。今までなら、そして、今も、賑やかな中ですら聞こえる、位に付き合ってきたけどさ。

 

「なんて?聴こえないんですけど。」

「え?」

「だから、聴こえない、なんて言ったの」

 

え?という顔が。

いつもみたいに、仕方ないなぁとか。

次はしないでとか、許してくれてありがとう的な顔をしたはずが、引き攣るのはきっと、シナリオみたいな繰り返し以外な、私がまさか、反論するなんて、という?

 

そろそろ。

芝居は私の、主役の時間。

 

残念ながら。

泰葉も、私のこの。職場のみんなも。

私の側のキャストですから。

 

「聞こえてる?もっと、ちゃんと言って。なんて?何言っているか聴こえないって言ったんだけど」

 

「え?聴こえない?」

 

隣にいる泰葉を見 え?と、見る、恭平に。

泰葉は答える。

「え?私にも聴こえないよ?」

 

ちなみに。今客がいない私の、バイト先。

最近いつも、私から庇ってくれると泰葉に頼る、泰葉連れて私と話す、恭平は。

また、顔を固まらせ。

でも、仕切り直すとばかりに。

「ごめんなさい」

 

だけど。

 

私は繰り返す。聴こえないと。

目で助けてと視線受けた泰葉も繰り返す。

聴こえないと。

 

だんだん響く、声が、大きくなろうとも。

え、聴こえてるよねーと、言われようと。

そして、聴こえないならもう、言わなくても良いかなと気弱に、振る舞い、許してもらおうとしようとも。

 

私も泰葉も、繰り返し謝罪をするよう、ちゃんと言ってと繰り返す。

店に響き渡り反響する、まで。

そして。

聴こえた、とした後に。

気持ちがこもってないと、言い。

謝罪の理由がない、と言い。

 

一瞬、オッケーか、終わりかと勝手に緩ませかけた顔に追撃の声。

店に響き渡らないならまた小さいと繰り返すし、次々にちゃんと謝るべき項目を私に追加されまた、声を張り上げさせられて。ヘロヘロな彼に。

 

次々に、出された返すと言ったきりの私に借りた、本人は貰ったもの、終わった事と忘れたり忘れたふりしたデートのご飯代、食費、困ったと言う彼に買って上げた服など。

余罪を言い切る中に。

アベル、の音がして恭平は入ってくる人影に、目をやる。がすぐに落ち着きなく目を逸らす。

「久しぶり恭平ちゃん」

 

そう、彼女も、私と同じ謝罪と、返金待ちの、かつての彼の彼女。

アホな男だと思うのは、いつも身近な人に寄生しては、寄生癖ヒモっぷりがバレて、バイト先や住処を替える。

食い尽くしたら離れる、金を吸い尽くして、後は、さよならせず消えて。

また、繰り返す。

だが、残念。

 

元彼女たちが、団結し仲良くなる理由って言うのは、もちろん男やその今彼女が素敵な人だからと、もう一つ。

男が、とんでもなく、クズな時。

 

共通の敵がいる時の女の子は、強いのよ。

 

私と同じ手法で彼に借金返済を確認、謝罪、返金の言質を取る、彼女は晶さん。

恭平の仕事遍歴を調べたら出て来た、かつての同僚から彼女になった人。

彼女が終われば、次は彼の前の前の仕事先、倉庫の仕事で彼と働いたと言う枝里子さん。

 

そして。

そろそろ、居酒屋で知り合い彼の世話をして、仕事を探したり家借りて上げた、て言う姉貴な佐倉さんも、そろそろ来るし。

蓮美さん、昭子ちゃんも、私に彼の名を教えて助けてと言った、大親友も、今、あと5分とメールが来て。

一番の、計画の肝、恭子さんも、もうすぐそこまで来て、皆、近所の喫茶店で集まってから揃って来てくれる、手筈。

 

 

恭平が。

狼狽えに目がぎょろぎょろし、早く逃れたいと思う時、確実に、最後は力ずくで逃げるだろうと踏んだ私達は。

しっかり2人で、自白録画録音した後に、

戸を開けて逃げ出そうとする時に、人数で逃亡不可避を知らせて下手な抵抗を、抑えるために。

 

本当は、1人ずつ全て言質責め取りたいけど。

まずは私達にした精神負担をしっかり感じた後、次々入る人が全て、彼が裏切り逃げた人ばかり、そして。

 

 

逃げ出そうと、走り出した彼が戸を開ける前には、恭子さん。その後に歴代彼女たち。

誰もが、自分の味方をしてくれたのに、自分で裏切った人、と。

 

「母、さん?」

 

幸運なことに、元彼女達の中に彼の幼馴染がいて、お母様の夏目恭子さんに、会ったとき。

 

勘当中の息子がご迷惑をお掛けしてと、深々下げられた頭に、姿に。

彼女も、また。手を焼いているけれど、甘やかさない為に考えている、母親らしい母親だったから。

 

母親に彼の代わりにお金を返してもらう、と意気込んだ気持ちは潰えて。

その時閃いたのだ。

 

逃げ道を塞ぎつつ、やっぱり奴に返させようと。で、恭子さんが乗ってくれたからこそ。

 

 

母を見た後。

彼は、母に見られながら、叱られながら、11人のかつての彼女にした借金を謝罪、返金の額をいちいち確認され。

全員文書で残して。

 

後は。

彼は母や、この街にいる私たちに、見られながら、返済の為に働く予定。

 

「ごめんください」

「あ、来ていただきありがとうございます」

 

男ばかり住み込みで、働く、職場、彼をちゃんと見てくれる、そして給金をちゃんと返済に使うように送金してくれる、経緯を知って、味方な親方肌の南道さん。

 

母恭子さんが頭を下げ、恭平を押し出し、頭を押し下げながら働かせてくださいと言う。

 

シロクロオロオロは、見ても切り捨てて。

恭平は、南道さんと、車へ。

 

 

さて。演技派女の子な私達は?

 

「さあ、打ち上げ行きましょうか?まずは腹ごしらえに、ファミレス行って、カラオケに!」

 

「「「「「「おーっ」」」」」」

 

さて。まずは一山。

 

次はないといいけど、彼の逃げ出したとき、にまた、集うけれども。

今日は私達が私達を労う日。

 

普段から怒れないと言う、泰葉は顔がピキピキすると言い、二言目には謝るばかりの恭子さんも。執念深く、今の彼の居場所や仕事や歴代彼女の足取りを探した私や彼女達も。

 

 

怖い顔をしたいわけじゃない。

本当は。

優しい人にしてくれる、優しい顔のままに居させてくれる、そんな、お互い幸せなカレカノ生活を、さ。

 

夢見ている。

今は、失敗したから、次はとね。

 

-お仕舞い-

 

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【後書き今宵は少し話を】

ZARDさんのある曲の、私を優しい人にしてくれる、人、と言う歌詞が好きです。

 

 

優しい人によって優しく大切にされた自分も周りに優しくしていこうとか。

酷い振る舞い、に慣れて、それが普通とやるようになる、など。

 

人はみんな周りに似通う影響しあうものですが。

付き合いで、悪い付き合いと良いお付き合い良き仲間と言う言葉があるように、良い悪いはあって。

 

明らかに周りから分かる悪い方じゃなく、気づいたら良い人になれた、みたいな気づきにくいが素敵な人付き合いをしたいなあと思う。

 

そして。

可能なら、般若顔をしないで済む、生活。

 

それは、腹が立ってしまう原因、理不尽や傲慢、搾取など、ずるい事をする人と会わない生活を、したいなあと。

すごく、私は思います。

 

私は昔はともかく、今は、

かなりの自他認める良いひとだから悪い事しないんで!(爆笑)

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今宵話したい気分?

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#死なずに済むなら生きていたいよ

storyteller  by  Tukimi©︎

 

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動けなくなるのが怖かった。

怖くて怖くて、謝るのも必死に、頑張った末。

 

瞼一枚を、動かすのが辛いっていう時まで、抵抗して、動けないのを渋々直視せざるを得なくなり。

休む電話を職場に入れたあの頃は、

休むことすら恐怖で、休んでいいのに休めなく無駄に寝返りを打ってみたりしながら。

こない眠りと、除夜の鐘の様に脈打った頭痛と、頭痛が控え目になっ、た途端。

 

吐き気に、悶える。

頭痛か。吐き気か。

 

偏頭痛の間は、光が目から頭にくるから、締め切った部屋のカーテン、薄暗がりな、まだ昼間に、暗さを求め、痛みが楽な頭の向きを探しながら。

 

もしかしたら。

もう。休んだ私には居場所が。

ないかもしれない。

責められるか、ぐらいならいい。

 

 

もう。いりません。

やめて下さいと。

来なくて結構ですと。

 

また、いて良い場所が。

なくなる恐怖だったけど。

さりとて身体は言う事利かないし。

動かすたび頭がぐわんぐわんして、窓のない、灯りをつけないと見えないトイレの、灯りすら目を刺すくらいにするから。

 

頑張って。必要とされて。

出来るなら必要と、求められ続けるなら、働き続けていける、仕事なら。

見目麗しさとか、学力とか、なしに、ひょうかされる、公平な評価の土俵に立てるかなと。

 

酷いマイナススタートで、まずマイナスを取り戻すから、ゲームスタートするのは、

学生時代で、もう十分苦味は味わった、はずと思っていたんだ。

けれども。

 

辞めたら。

今度こそ心置きなく休めるはずの、身体は仕事を欲しがって。

探すと、前より酷い、貴方は、要らない話を。

 

皮肉に、笑って。

焦ると、また、そんなところばかりを掴んでしまう。いたいよ。それは。

 

布団に眠る。

瞼を閉じたら、視界はなくなり。

瞼をひらけばゆっくり広がる視界、の。

視界の開け閉めをした後に。

ゆっくり閉じた、シャッター下ろすみたいにさ。

 

命も息も視界も全て。

 

 

眠る様に、落ちて消えたい。

息一呼吸すら、よごしている、ような。

価値すら認められない様なら。

 

居なくなりたい。

誰にも、迷惑をかけることもなく。

 

 

そんな時。

打ち消す、考えを探してはうまく私は私を誤魔化せないから。

音楽を聴きながら、夜な夜な。

腕すら上げたくない身体に、唄を歌って。

 

幾つの月を越えて見た。

寝た夜の数は数えるくらい。

だけど。生きてる。

 

息してる。

 

夜ほど、皆が働く昼間ほど、

存在を知って、捨てたくなる命だけど。

 

でも。

分かっている。

生きたい私を。

 

生きていけるはずの、生き方の存在を。

それは。

また、死にたい気持ちを乗り越えて来れたから。

 

 

私を見て、信じて。

出来る様になった、手品の種を仕込んだバックみたいな、部分を。

 

握りしめて。

私は願う。

 

死なずに済むなら生きていたいよ

 

痛いのは嫌。

幸せにしてくれる、人は、誰かじゃない。

私は私を幸せにする。

 

-お仕舞い-

 

 

 

 

 

 

この話はフィクションです。

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【長いメインディッシュみたいな、後書き】

人が、自分を認めて安心するには。

自分で、自分の出来る、できた事を良い評価をつけて。

自分は価値がある、と思えることが、

必要な時がある、と思います。

 

 

私の場合。

認めて褒められたかった親に。

最終何をしても、不出来だからあーしなさいと、例えば親の誕生日プレゼントをしても。

買わなくて良かったのに、無駄遣い、など。

 

お礼はおろか。

受取拒否にちかい受け答えを受け。

それでも、と。

ごく最近まで、私から動いて、愛されたいとした結果。

頑張りすぎの上。渇望は渇望のまま。

 

かと言って。

他の誰か、私に。

お礼を言ってくれたり、プレゼントをくれたから、だからそれで、親から貰えなかったと感じた渇望が。

他の人の愛で、補い切れる、訳でもなくて。

 

 

究極。

誰かの、くれなかったを当てにする、

それは、第一次世界大戦時だったりとか、多くの戦で。他国から領地資産を、奪って補てんするとか。

旦那さんの愛が足りず、安易に自分を変えず不倫に走ってしまう、人みたく

 

自己愛の、自己生産が、足りない。

でも。

領地資産、他人の愛。

 

限りがあり、必ずある訳じゃないそれを、基本収入にして、買い物しますか?

 

さて。

今回は

何かしら、必要な方に、

自分を自分で愛すしかない、理由を。

 

ストレートに、私は私のやり方でお伝えしてみましたが。

私の愛は、貴方に、私の話は貴方に、伝わりましたでしょうか?

 

 

ち、な、み、に。

一応お伝えしますが。

たまに、心配は周囲にかけますが(爆笑)

私は100まで生きる予定でして、

死ぬか?と心配は、要りません。

 

お気になさらず。

さて最後まで読んで頂きありがとうございます。

 

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今宵話したい気分?

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#住所録の空欄は、埋めない。

storyteller  by  Tukimi©︎

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これまでになく、すっきりした。

 

物はあらかた捨てた、と言うより、捨てざるを得なくなって。

年を越せずに色々壊れて。

買わざるを得ず、年始早々あちこち巡っては。

 

あー違うだの、大きすぎるだの、呟きながら理想を探し。

へとへとの足を、運び切って寝る。

 

 

年賀状を、自分から出さないと決めた。

もしかしたら、貰いたい人に、あげ始めた

私が悪かったかもしれない。

 

見る目がなかったのかもしれない。

 

何年も。

人によっては最初から。

返事ない手紙とか、書いて。

年賀状は、お世話になっだ人に目下な人が、目上な人に、出す、お年玉の逆みたいなんか、とか、読んで一層、お礼を込めて出したけど。

 

 

元々。

出した三分の一どころか、6分の1くらいの。

年賀状は、出した後、書いたらしいそれは。

 

やっぱり。

もらわないと。

くらいの関係で、それは。

 

対して私が、嬉しい年賀状でもなく。

ただの、印刷屋さんとパソコンが、書いた、

あとから出さなきゃ出せない物でもなく。

 

 

私がすがらなきゃならない、利益や価値や楽しみも、無かったのだけど。

疲れた頭じゃ、自分でもよく解らなくて。

あげないなら怒る人いるし、あげて嬉しい人しかいないから、って。

 

もちろんのこと私は楽しく時間かけて書いたそれを、あげるほどに。

大切に受け取る人か、また来たとか今年も来たって、言うぐらいに。

 

年賀状の束の、数換算要因みたいに、

する人に、あげすぎたのかもと。

 

 

 

元旦来た年賀状に返事する様に年賀状を書き送る。

多分この人たちには、来年も、送るんかなと、申し訳なくも。翌日ポストに。

 

3日後来た、友人から、気遣うメール。

誕生日だの、クリスマスだの、やり取り荷物を送り合う、彼女が。

 

ききたいだろうに。

体を気遣う言葉だけ、受け取りましたのメッセージに添えて。

それが、目に来る。

 

 

会いたい時に。

会えたら良いさ、だけど。

年に一度すら会わなくても、彼女は私の友達で。

 

きっと。

疑うことなく、つづくんだろう、な、その人や、そんな人たちを。それだけを。

 

大切にしたら。いいのかな。

 

 

 

ほとんど、線で消した住所録。

スマホからも、少しずつ。

名が消えて余白が増えたそれが、寂しいけど。

 

愛は無限でも、ない。

人数限度があると、干からびるほど疲れてみたら、身体でしっかり知って、失敗したから。

 

最高級、有料級、良くやるな他人にレベルの愛は、ちゃんと。

喜ぶ人に、その価値を掛けた気持ちを、分かる人にだけ、あげよう。

 

だから。

 

無駄な数はいらない。

気にもとめない、これからを見て。

 

 

ありがと、ばいばい。

さよなら二度と、会わないかもしれないけども会いに行かない。

もちろん、さよならすら、言ってはあげない。親切にする理由もない。

いらん、情は切り捨てる。

 

だって、

消したら良いでしょ?

便利な今は。

 

 

 

-お仕舞い-

 

 

 

 

 

 

この話はフィクションです。

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【長いメインディッシュみたいな、後書き】

貴方が何をしても、

変わらない人はいるからです。

貴方が苦しい、愛を配る中にいて、も。

ただ飯みたく、ただ愛泥棒が、いるから。

 

これはいつかは、

自分が相手のために荷を持って上げたり、

代わりに鍬を入れてあげたり、など、

手を添えたら、早く道を共に仲良く進み過ごせるかな、と。

 

一緒に、歩む未来を目指して、優しさで合わせてあげる、寄り添う、そんな人と。

 

 

寄り添う人より、あゆみや成長がゆっくりな人でその中に2パターン。

①教わり、やる、人か、

もしくは、

荷物取って貰い、それを持たずに済むならとのびのび歩いて。

②自分で自分の荷物を持つことを忘れたり相手に甘え続け、相手が言うまで持たせる、そんな、甘えたな、人。

 

 

で。①のような、ついてこようと言う人なら気を掛けて上げたら、いつか2人は同じ歩み。でも。

 

②の、甘えたい、やらない、その人は。

もし貴方が助けたら助けて助けてと。永久に続く助けてループを繰り返す人。

 

だから。

私は。どんな風にしても、自分が相手を変えられない人がいると知り。

 

その歩みのペースは、それぞれ心地よいペースもあり。

わざわざのんびりな人に私がひっぱりする必要も、背負って歩くほどに甘やかす必要もない。

 

人生で宇宙飛行士になる夢の人や、社長してみんなを応援する人と、

誰か1人を大切にする、お嫁さん、になる人に必要な歩むペースは。

 

同じ年数生きられるとしたら、

早めないと、大きく、たくさんの人と関わる夢へ辿り着くまでに命尽きる、かもしれないと考えたら。

 

ペースはそれぞれ。

 

私は私。もしついて来たいがいたらその人と、だけ、仲良く歩くで、

いた方が大切な自分を、大切に出来るかな

と今感じています。

 

だってそもそも、自分には自分の荷物があるから。

他人のまで、背負い込む必要ない、あくまで好意を、当たり前にしてと言うならば。

 

その人は、貴方や私、優しい人に。

お金を払っていくべき、では?

 

と。今最近、割り切る勉強と、人が図々しいことがわかって。

多分成長した私は、そう考えながら、書いて見ました。

 

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今宵話したい気分?

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#好きなだけ怒っていいから、最後はどうか許してください

 

storyteller  by  Tukimi©︎

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大した事じゃないと、思ってた。

 

壊れてて。古びてて。

ホコリもかぶってボロンボロンなそれを、

年末の大掃除で部屋の隅、家具の裏から、見つけて。

捨てた。

 

佳代が、知らない?と年を越した中、合間合間に探し、見つからないからと尋ねたそれが、話の途中で僕が捨てた物だと分かってしまったけれど。

 

必死に探す中で、もう既に見つからない場所に行った事を言うと佳代がどれだけ怒るか、うっかりが多い僕は、叱られたくなくて。

さりとて、あるかもと探す彼女の、無駄な努力を止めたくもあり。

 

「諦めたら?」

 

何度か。

お正月だから、今日は止めたらとか。

出て来ないみたいだし、諦めたらと伝えたけれど。

 

止めたらと言う僕の言葉が重なるごとに、彼女は耳も貸さなくなり、返事も返してくれなくなりそして。

 

怒った顔をして。

一人で探すから放って置いてと、言った後は重い沈黙と、時計の針の音と、彼女が物を右から左へ動かす音。

 

TVの、お正月特番の、芸人達が、大声で笑う音の方が大きく鳴っているはずなのに。

佳代の一動作ごとの音が耳について。

 

明るい正月飾りすら、寒々しく。

 

僕がTV番組を見るふりしながらいる視界の端にいる、彼女はじきに部屋全て探し続けて。

でも、全てを見たと思えばまた、最初に探した場所から再度中身を出し、探して。

諦めない姿を見て。

 

ふと、その探し物には大事な理由が、あるのだと言うことに気がついて。

その理由が知りたくなり、尋ねた。

 

「思い出の品なの?それ」

 

「最後の、プレゼントだったの」

手を止めて、振り返った顔は。

泣き笑いながら、おばあちゃんから、貰ったのと言った。

 

取り返しがつかないことをした、自分が、嘘までついて、簡単に諦めたらなんて軽く言って、その上、もし、もう既に捨ててしまったなんて言ったら。

 

僕は何回何重に、彼女を傷つけ、また傷を重ねるのか。

それは、どれだけ佳代を怒らせ悲しませるか、より。

もう、完全に自分からさようならを告げられてしまうか。

 

 

まだ僕は、僕が傷つく事が怖く自分の所為で自業自得でも、彼女を失う程自分に絶望される事が怖く。

 

全く、自分のことしか頭に入ってない、気持ちにしかならず。

たまたま切れたからと、タバコを買う口実で家を出る事にした。

何がいる?て言ったけど、また、彼女は探すのに集中していて。

それどころじゃないから、と怒ってしまった。

 

 

 

地元に帰ってきた友人と会うからと、連絡を佳代に入れ、喫茶店で、悪友に事情を話す。

「おまえ、アホだなあ」

笑う悪友、松江に、笑いごとじゃ無いと怒れば。

彼は一変、顔を変え。

「笑い事じゃ無いなら、何でしたんだお前は佳代に」と、ドスをきかせて言う。

 

「また。逃げんのか?お前は」

 

 

佳代と共通の友人の、一言。

 

「助けて取りなして、謝らずに済む方法を教えてなんて、情けない事言いに来た、訳じゃ無いだろうな?」

 

甘い僕の心が見透かされていたが。

やはり、だからとて。

謝るだけじゃ済まない。だから、情けない頭を下げて、そして手ぶらでは謝れないからこそ、松江に、お願いを、した。

 

探したいんだ。

ネズミのソフビを、だから。

 

 

 

彼女が、二日探して。

探し疲れた中でぼんやりとTVを見るようで見てない背中に、声をかけた。

 

「これ」

 

ネットで探して、買った中古の、ネズミのソフビ。

 

「これ、どうやって?」

 

一瞬。

佳代が受け取り、探し物かどうか見ている、姿に。

また嘘をつく、もしくは、言わない事も考えたけど。悪友松江の、顔や。

情けなく逃げ回る自分を思い。

 

「ごめん、佳代の大事なネズミ、間違えて捨てちゃった」

「はあっ?!また、勝手に捨ててたんだやっぱり」

 

探すの手伝ってもくれないし、様子おかしいって思っていたけどやっぱりね、と佳代は言って。

 

最低ね、と。

カバン一つ持って、出て行ってしまった。

 

追いかけ立つ僕に、もう一言、来んなと言葉を投げ捨てて。

 

 

 

 

ああ、どうしよう。

出て行ってから、しょっちゅう時計を見てはあんまり立たない時間に。

何か気を紛らそうとTVリモコンをいじってみたり。

普段ならのめり込む、TVゲームを始めてみたり、するけど残念。

 

もう、帰らないかもしれない、と。

捨てられるんじゃないか今度こそと、自分のしたこれまでの、やらかしが、思い起こされて。

だんだん座ってすら居られずに。

うろうろ、うろうろ。

 

夕食の時間。

電話。

「仕方ないから三日間反省したら許してあげる」

 

松江が、佳代に連絡を入れてネズミ探ししたことを知って、全て知ってしまったらしかった。

実家で過ごすから、と切れた電話。

 

 

どうやら。

捨てられ、てはないらしい。

もし、嘘吐き続けたら捨てたけどと言う声は親父の雷より、怖くて。

急に、膀胱が締まり、トイレに行きたい気分になったけど。

 

とりあえず。湯を沸かし。

年越し用に買ったあまりの、インスタントのカップ蕎麦。

 

3分待ちながら願う。

もちろん、怖いのも、痛い平手も、無視も、嫌だけど。

それでも。

 

どんなに詰って、非難しても、言い受け止めたい。だから、お願い。

都合の良い話だけどさ、佳代さん。

 

——好きなだけ怒っていいから、最後はどうか、僕を許してください。

 

お願いだから。

 

-お仕舞い-

 

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【後書き今宵は少し話を】

 

小さい頃。

嘘を付き重ねてバレて、かなり怒られた記憶がありますが。

 

幾つまで、とは言えないが。少なくとも。

実年齢、ではなく。内面が。

大人だと、名乗れる人がしちゃいけないいくつかのうち、の一つが。

 

嘘をつき、保身する事じゃ無いかなと思います。

誰もがしないわけにはいかない、なんかしかの失敗、それは仕方ない面があるから。

 

許してもらい、再チャンスを貰いながら、大人になってきた、私は、出来るだけ、貰ったように、私も人に差し出したい再チャンス。

 

だけど。

許せるものが許せなくなるのは、

嘘と、逃げ、誤魔化し、繰り返しなど。

また、優しく頂いたチャンスを自ら捨てたり、繰り返す事で変わらないを選ぶ人。

 

いつか、いつか良くなるが、ただの夢、いつまでも許して貰うると貴方が思うなら。

私は逆に、助けの声ひとつかけない。

 

考え直す姿、過ちを判り戒める心が育たないと、そう諦めたら。

 

いっそ、しっかり我が身に痛みや傷を感じ反省して頂くために、突き放すでしょう。

さて。話の主人公は、許して貰ったようですが。

 

貴方は今、主人公側?周囲の人側?

どちらに立つ今見ていらっしゃるのか。

何かしら、その心に、感じるものがあれば幸いです。

 

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